今となっては昔の話ですが、私にも受験期と言う時代がありました。行きたい大学なんて見つからないし、成績のびないし。
そんな高3の夏のお話。受験生のみなさんにはきっと良いヒントになるはずです。
偏差値がたりねぇ!
大阪大学と言いますと、私にとっては雲の上の存在で、ある意味眼中にもありませんでした。せいぜい地元の国立大学に行くのが関の山かな、と思っていたのですが、夏休み前の面談で転機が訪れます。
私の学校では高3になると大量の模試を受けます。シーズンによっては毎週土日に模試があるので、対策や復習で大忙しです。進研模試とか全統とか、マーク式もあれば記述式もあるし、、。受けるのは楽しいから良しとして、一番重要な「結果の分析」を怠っていました。
当時の第一志望は、神戸大学国際文化学部(現国際人間科学部)。ちょうど学部が統合する年度の受験で、倍率や問題の傾向がつかみにくいこともあり、不安でした。てか、そもそも偏差値が足りねぇ!!記述式模試ではC、D判定でした。
受験生が偏差値足りなくて困った場合、2つの道があるわけです。
- 勉強して偏差値上げる
- 今の偏差値で狙えるとこに志望を下げる
当たり前ですよね。
しかしこれはなかなか一人では決められない。ちょうど夏休み前に担任との面談があるとのことで、相談してみることに。
は、阪大ですか!?
幸運なことに私の担任は進路指導の先生でもあったので、親身に相談にのってくれました。そこで私は、ある存在に志望校を示してもらったのです。
「だったら、阪大のほうが可能性あるかもね」
こう言ってくれたのが、志望校判定システムってやつです。たしかベネッセはCompass、河合はバンザイシステムみたいな名前だったかな。つまり私は自分で志望校を見つけたわけではなく、機械に見つけてもらったということ。情けない感じもしますが、結果オーライなので良しとします。
このシステムの良いところは、全国のあらゆる大学の中から自分の関心のある分野を学べる学部を探し出し、偏差値に合わせて示してくれる点です。自分の知らなかった学部や、想像より入りやすそうな学部を見つけてくれます。
私の場合、頭のなかに「阪大>神大」という不等式があったために、第一志望より難しい阪大なんて関係ないだろうと決めつけていました。ところがその先入観を打ち破ってくれたのが志望校判定システム。ありがとう志望校判定システム。好き。
なんだかんだ、受験生って素人だと思います。浪人して何度か経験する人もいますが、最初はみんな初めての経験。目の前の勉強や模試の復習でいっぱいになって、志望校選びに割く時間がない。それに、何百もある大学の中から、興味のある学部を選び出すなんて、素人には無理な話です。だからこそ、早めにプロに相談すること。私の場合はまだ夏休み前だったのでぎりぎりセーフでしたが、冬になってから相談にいって志望校を変えるとなると、試験対策も変えることになり大変です。
学校の先生なら模試の結果などを体系的に分析できるシステムを使うことが出来ます。「志望校選び」という観点でいえば、塾の先生よりも役に立つ存在です。塾の先生の専門は、志望校を決めたうえで、「志望校に向けてどうアプローチするか」という点なのです。
怒涛の夏休み
こうして私は、阪大志望の受験生になりました。早めに阪大のレベルを見ておこうと思い、さっそく赤本を買ってペラペラ見てみたのですが、、、。
「う~ん、、。」
難しい!!難しいぞ!
英語と国語は得意、数学が絶望的という典型的な文系学生だったので、夏休みは数学に重点を置いて勉強することに。高校数学って、意外と数Ⅱの方が簡単なんですよ。微分積分、大好きでした。Bのベクトルも、たいして難しくない。→書くの楽しいですよね。結局は数ⅠAが難敵。整数?何それ?って感じでした。
夏休みは、だいたい一日8時間くらい勉強してました。大したことはないです。8時に学校に行って、12時までお勉強、13時から16時までお勉強、家に帰って1時間やるかやらないか、、。こんなもんです。とにかく、「学校で集中して勉強する」を原則にしていました。「いろんな場所で時間があればとにかく勉強する」タイプの人もいるかもしれませんが、個人的には無理。オンオフの切り替えが欲しい。家で全く勉強していなかったので、家族からはめちゃくちゃ心配されましたが(笑)
で、偏差値のびたの?
夏の成果は出たのか。正直言って、そんなに偏差値のびませんでした。まあ、そんなもんです。たかが1か月努力したからといってすぐ結果が出るような甘い世界ではないんです。それでも、努力しない限りは結果は一生出ない。この間の葛藤こそ、受験の最大の苦しみのように思います。
とにかく、夏休みの前に志望校を決められたのはラッキーでした。夏のまとまった時間を、具体的な将来像と共に活用できる。結果はすぐには出ませんでしたが、将来のビジョンを持って勉強するのとそうでないのとでは大きく違います。