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【クソザコ就活生の日経解読】vol.5 省庁データ、統一ルール&女性取締役の登用

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クソザコ就活生による、クソザコ就活生のための日経新聞解読。朝刊の重要なトピックを紹介し、背景・用語をまとめていく。楽しんでいこうぜ。記事のチョイスは完全に独断。答えは書かない。疑問を書いていく。著作権が厳しいので、引用は少なめ。

2020年9月13日

漢字やデータの表記方法、省庁で統一へ

[名前や地名の漢字表記やデータ形式は、現在省庁によってバラバラである。政府は2020年度中に統一ルールを作り、行政手続きの効率化や幅広いデータ活用につなげたい考え。]

戸籍や商業登記では使える漢字の数に開きがあり、同じデータだと判定することが難しい場合がある。電話番号など、一見照合が簡単そうなデータでも、「ー(ハイフン)」を使うのか「()」を使うのかなど、省庁ごとに表記が異なる。省庁間の横断的なデータ活用の障害となっており、政府は20年度中に統一ルールを作り、30年ごろに政府内でデータを共有できる新システムを導入するとしている。

今更か、と言う感じもする。政府は30年までに新システムを導入するようだが、これも遅すぎると思う。記事内で指摘されていたが、コロナ禍でデジタル化に対する必要性は急激に強まった。給付金の申請でデジタル行政のお粗末さが露見していたが、今後10年「も」かけて新システムの準備をするのは悠長すぎる。ただでさえビックデータの活用など一層のデジタル化が国際競争力に影響する時代に、10年というのは致命的だ。

デジタル化、DXは間違いなく今後のトレンド。というかもうすでにトレンドと言う感じもする。

◆コトバのチェック!◆ DX(デジタルトランスフォーメーション)
デジタル技術の活用によって生活をより良いものへ変革すること。局所的なデジタル化ではなく、結果として社会的な影響を生み出すようなイノベーションのこと。

 ちなみにDigital TransformationなのになんでDTじゃないの、と思うもしれない。これは、英語圏では接頭辞のtransを省略するときXと表記することが多いから。豆知識ですね。

monstar-lab.com

女性取締役、日本は世界で最も低い水準

[欧州では取締役への女性の登用が積極的に行われる一方で、日本は約4%と、中東と並んで世界で最も低い水準にある。株式市場は取締役会の多様性を重視する声が上がっており、多様性の確保が進まない企業への監視は強まりそうだ。]

米金融大手シティグループのCEOに初めて女性が就任することになった一方で、日本では男性の取締役しかいない企業が7割を占めるという。社長など経営トップに女性が就任しているケースはもっと少ない。市場が取締役会の多様性を求める背景には、リスク管理や環境変化への適応力の向上がある。

edition.cnn.com

これは構造的な問題で、一気に解決することは難しいだろう。女性が結婚や出産を機に退職することで生じるM字カーブは近年改善傾向にあるとされ、管理職への登用が急がれる。日本における男女格差については長くなるのでここでは詳しく触れない。

ASEAN、対中国で及び腰

[ASEAN関連の閣僚級会合が12日に閉幕し、南シナ海問題では団結して中国に強固な態度で臨むという合意には至らなかった。米国のASEAN関与への懐疑が根強いからだ。]

知っての通り米中は対立しており、どちらもASEAN諸国を自陣へ引き込もうともくろんでいる。中国と領有権問題を抱えるベトナムやフィリピンなどは対中強硬派とされ、米国との協力を探る一方、ミャンマーカンボジアなど対中融和派の国もある。中国の南シナ海への進出は認められないが、米国のように対中で強固な対抗策を講じることには多くのASEAN諸国が及び腰だ。ASEAN諸国は中国との非常に強い経済的な結びつきをもっているからだ。

中国はかなり強引な方法で南シナ海支配下に入れようとしている。「法の支配」が第一と言う共通認識が求められるが、貿易で中国に大きく依存しているASEAN諸国はそう簡単にはいかない。米中の両国はコロナウイルスのワクチン供給を切り札に両陣営に取り込もうとしている。

 これから世界の国はアメリカ側につくのか中国側につくのか判断を迫られそうだ。日本はどうするのか。判断を誤れば、経済的に大きな痛手を負うことになる。

切っても切れない新素材 英独研究機関が開発

[英ダラム大学と独フラウンホーファー研究所は、「切っても切れない」素材を開発した。「プロテウス」と名付けられ、金庫など活用の場は広いとされる。]

 新素材は、電動カッターやドリルを使っても傷がつくだけ。研究チームは「生物模倣」の技術を応用し、アマゾン川に住み、ピラニアの牙も寄せ付けない淡水魚ピラルクーのウロコの構造を参考にしたという。金庫や頑丈な建物、防護服など、用途は幅広い。

それほど大きな内容でもないが、素材の進化は人々の生活に大きくかかわるので取り上げた。人類は様々な素材を発明・開発し、そのたびに生活の質を向上させてきた。鉄やビニール、プラスチックなどだ。今回の新素材も、ゆくゆくは生活に身近なものになっていくかもしれない。

◆コトバのチェック!◆ 生物模倣(バイオミメティクス)
太古より進化してきた生物が持つ優れた機能・構造を模倣し、製品設計などに生かす技術のこと。1950年代に提唱され、すでに多くの例がある。ファスナーやマジックテープなど。

人間以外の生物から学ぶことなど何もないと思ったら大間違いで、現存する生物はみな進化という悠久の歴史の経験者だ。体型や行動には様々な知恵が詰まっている。

そのほか

対イラン圧力強まる

UAEに続き、バーレーンイスラエルとの国交正常化を果たした。アメリカが仲介。イランへの圧力を強めると共に、トランプ大統領の支持基盤であるキリスト教福音派(彼らはキリストが再臨する前にユダヤ人国家が樹立されるべきだと考えている。)へのアピールと言う見方もある。

IHI、火星探査機向けの低燃費エンジン開発

JAXAの火星探査計画向けに2023年度に納入する予定。世界では火星探査の運気が高まっており、日本企業の参入機会も広がっている。

 

今日はここまで。読んでくれてありがとう!