ビーバーの寺子屋

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【クソザコ就活生の日経解読】vol.3 花王とライオンの協業&ベラルーシと南シナ海をめぐる外交

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クソザコ就活生による、クソザコ就活生のための日経新聞解読。朝刊の重要なトピックを紹介し、背景・用語をまとめていく。楽しんでいこうぜ。記事のチョイスは完全に独断。答えは書かない。疑問を書いていく。著作権が厳しいので、引用は少なめ。

2020年9月11日

容器リサイクルで花王とライオンが提携 13面

[ライバル企業である花王とライオンが洗剤などの詰め替え容器のリサイクル技術開発で連携すると発表した。2025年までに、使用済み容器を回収して同じ容器を再生産する「水平リサイクル」の実現を目指す。]

ペットボトルなどの単一素材からなる容器とは異なり、洗剤の容器は強度や保存性を考慮して複数の素材からできている。このため、水平リサイクルの実現には素材を分離す手間がかかる。両者は分離手法を共同で開発する。

www.petbottle-rec.gr.jp

背景には、中国などの廃プラスチックの輸入規制強化がある。日本は廃プラを中国やマレーシアなどに輸出してきたが、中国など受け入れ国が規制を開始。加えて越境汚染に関する「バーゼル条約」の改正で、21年から汚れた廃プラの輸出には相手国の同意が必要になる。「廃プラをリサイクルして国内で循環させる必要性が高まっていた。」(2020.9.11付日本経済新聞)

国内の詰め替え製品シェアの半数を占める2社が協力して開発に取り組むことになる。ライバルでありながら、ESG(環境・社会・企業統治)の面では協業相手となる。

www3.nhk.or.jp

米ロのベラルーシをめぐる攻防 2面
南シナ海で米中の支援外交ひろがる 11面

[大統領選をめぐる不正疑惑で揺れるベラルーシだが、米ロは互いに内政干渉をけん制し合っている。アメリカは市民の抗議活動に理解を示す一方、ロシアは大統領選は正当なものだったと主張。地政学的に重要な位置にあるベラルーシをめぐり、両国の思惑が対立している。一方で南シナ海をめぐる問題では、米中が対立している。正面衝突を避けつつも、関係国を取り込む動きがみられ、新型コロナのワクチン供与が切り札になるとの見方もある。]

国際情勢に関係する記事として、2つまとめて取り上げた。ベラルーシは米(と欧州)とロシア、南シナ海では米中の対立構造がある。どちらも地政学的に重要な地域だ。ベラルーシは西側でNATO諸国と接するためロシアにとっては安全保障上の要衝だ。南シナ海は中国にとって石油や天然ガスを運ぶシーレーンである。

歴史を振り返っても、このように地図上で重要な地域は大国の思惑に振り回されてきた。2つの地点で争う国は違えども、対立するイデオロギーは同じように見える。ASEAN諸国の取り込みにワクチンが切り札になるというのも面白い。中国から世界に流行したウイルスが、ついに南シナ海をめぐる外交の世界で大きなファクターになる。昨日取り上げたワクチンの政治利用そのものだ。

アマゾン、協賛金めぐり1400社に返金 3面

[アマゾンジャパンは通販サイトで値引きの一部負担を納入者に求めていた問題で、納入者に対して計20億円を返金するとした。それでもなお、納入者には圧倒的に不利な立場への不安が残る。]

公正取引委員会は、近年巨大IT企業への監視を強めてきた。プラットフォーマーが圧倒的優位にたち、参加する納入者が不利な立場を強いられることが多い。独占禁止法は、「優越的地位の乱用」を禁じている。今回の改善計画を受けて、公取委行政処分を見送る見通し。

◆コトバのチェック!◆  公正取引委員会独占禁止法プラットフォーマー、デジタルプラットフォーム取引透明化法

 最後のデジタルプラットフォーム取引透明化法は、21年春から施行される法律。

note.com

都市の浸水対策 課題残る 社会面

[気候変動による豪雨災害が増加する一方で、市街地の水害への対策は進んでいない。都市型水害への備えが求められる。]

キーワードは、「内水氾濫」だ。都市部で発生しやすく、排水のキャパシティを越えた水が下水道や側溝からあふれ出る現象を指す。国土交通省によると、17年までの10年間の水害の被害額の41%はこの内水氾濫によるものだった。短時間の雨で急に起きるので非難が難しく、交通インフラへの被害も大きい。

bcp-manual.com
昨年の台風19号では、長野市の車両センターが浸水して新幹線が水没する被害もあった。今後も豪雨で交通、電気、物流などの重要な機能が失われる恐れがある。記事では淀川の堤防が決壊した場合の大阪府の想定も示されている。大阪に住んでいたことがあるので想像に難くないが、梅田の地下街が浸水したら被害は相当なものになる。

防災は近年のトレンドだ。ハザードマップや避難経路の作成などに新技術が投入されることも多い。

そのほか

来春の大学入試 配慮ひろがる

コロナは世代を問わず大きな影響を与えているが、今年の高校3年生は最も深刻な部類に入るだろう。多くの大学は追試験を設けるとし、私立大学の8割は追加の受験料を払わなくても別日程の試験を受けられる「振り替え」を認めるとしている。

そもそも高校が休校になり、学びの空白が生じていた点も見逃せない。進路を決める重要な場面で、例年以上に難しい判断を迫られる。加えて、今の高3は大学入試制度の改革に最も振り回された学年でもある。

www.koukouseishinbun.jp

英語の民間試験導入を見送ったのは不幸中の幸いだっただろう。このコロナ禍で、多くの英語民間試験は開催を見送ったり、規模を縮小しているからだ。


ファーウェイ、自前のOS搭載スマホで規制に対抗

 中国の通信機器大手華為技術(ファーウェイ)は、自前のOSの普及を急いでいる。IoT需要を囲い込む戦略で、背景にはアメリカからの規制がある。これまでスマホのOSはandroidiOSの2強だった。ファーウェイが自前OS鴻蒙(ホンモン)を普及を目指しており、搭載機器を増やせるかどうかがカギとなる。

ホンモンの評価はわからないが、自前でOSを開発する熱意はすごいと思う。日本発のOSなんてほとんど聞かないなと思っていたら、意外にもあった。

news.yahoo.co.jp

今日はここまで。読んでくれてありがとう!